ロケットエンジン用ターボポンプ

トヨタ自動車北海道(高橋慎弥社長、北海道苫小牧市)は、ロケットエンジン用ターボポンプを初出荷したと発表した。小型人工衛星打ち上げロケット「ZERO(ゼロ)」を開発するインターステラテクノロジズ(IST、稲川貴大CEO、北海道大樹町)からの受託生産で、両社は今後、エンジン全体の製造に向けて連携を続ける。

ターボポンプは、ロケットエンジンの燃焼器に推進剤を送り込む重要部品で、燃料ポンプと酸化剤ポンプを一体化する「一軸式」を採用した。燃料と酸化剤でポンプを分ける場合より技術的に難しいという。

出荷式には、稲川CEOなど両社の役員が出席した。今後、ターボポンプだけでなくエンジン全体の製造で連携していく。ゼロ初号機の打ち上げと高頻度化に向け、安定的かつ高品質な生産体制を構築していきたい考え。

トヨタ自動車北海道は、ISTに社員を出向させるなど、ロケット開発を支援してきた。2024年夏にターボポンプ組み立てで基本合意。25年1月には、トヨタ自動車子会社のウーブン・バイ・トヨタがISTに70億円を出資すると公表した。