傘下のアウディは米国で生産していない(ドイツ工場製の「RS e-tron GT」)

独フォルクスワーゲン(VW)グループは7月25日、2025年1~6月期決算を発表し、純利益が前年同期比36.6%減の40億500万ユーロ(約6900億円)だったと明らかにした。米トランプ政権の追加関税が13億ユーロ(約2250億円)の減益要因となった。通期の営業利益率見通しは4.0~5.0%と、1~3月期時点の5.5~6.5%から下方修正した。

新車販売台数は436万3000台(中国合弁会社含む)と前年比0.5%増えたものの、営業利益率は前年同期の6.3%から4.2%に低下した。関税のほか、グループ各社のリストラ関連費用も利益を押し下げた。同社は「関税とその影響に関する今後の展開は不確実性が非常に高い状況だ」としている。

米国は4月から、欧州からの輸入車に27.5%の関税を課している。VWは米テネシー州に工場を構えるが、傘下のアウディやポルシェは全数を輸入している。