太平洋工業の東大垣工場
トヨタ自動車向けのバルブ系部品などを主力とする太平洋工業が、MBO(経営陣が参加する買収)で株式を非公開化する方針であることが7月25日、明らかになった。同日の報道を受け、同社は「本日開催の取締役会に付議する予定であり、開示すべき事実を決定した場合には速やかに開示する」とのコメントを発表した。
太平洋工業は1930年創業で、本社は岐阜県大垣市。東証プライム市場と名証プレミア市場に上場している。祖業の自動車用バルブコアで世界シェア約5割、国内シェア約100%を占めるほか、プレス・樹脂製品やTPMS(タイヤ空気圧監視システム)を手掛ける。2018年に米シュレーダーグループのバルブ事業を取得した。小川信也会長、小川哲史社長ともに創業家出身。
同社の25年3月期の連結売上高は2061億円、営業利益は136億円。24日終値時点の時価総額は約895億円となっている。