日産自動車は24日、クルマでの移動時間を使ったサービスの創出を目指す「アンビシャスタイム」の実証を始めると発表した。4月にグローバル本社ギャラリー(横浜市西区)に「シミュレーションルーム」を新設した。乗り合いバスなどオンデマンド型の公共交通や将来の自動運転車などを想定し、車内空間を使った新サービスの創出を目指していく。今年度、公道での実証も予定している。

 音楽ライブやゲーム、仕事や学習、リラックスなど、車内空間をさまざまなサービスの活用に生かす考え。すでに5社と新サービスの検討を始めており、ヤマハとは車内の音響環境を活用し、大丸松坂屋百貨店(宗森耕二社長、東京都江東区)とはファッションの定額利用サービスとの連動を模索する。

 シミュレーションルームには65インチのディスプレーを6台設置。香りを出すこともでき、投影するコンテンツに没入できる空間を作った。今後、車両にシミュレーターを組み込んでの実証を予定するとともに、活用パートナーを広げていきたい考えだ。