中日本高速道路(NEXCO中日本、縄田正社長、名古屋市中区)は4月7日、ETCの利用ができなくなった問題で説明会を開き、直接的な原因は不明とした。6日に8都県106カ所で発生した不具合は、7日午後に応急的に復旧した。高速道路の通行や清算には支障がないものの、システムの一部を通常とは異なる方式での稼働が続いており、今後、原因究明と本格的な復旧を急ぐ。一連の不具合で高速料金の精算に影響が出た車両台数は明らかにしなかった。
当初は不具合の原因について、新たな深夜料金導入に向けて5日に実施したシステム改修の影響の可能性が高いと発表していた。しかし、該当システムを改修前の状態に戻しても不具合が継続したことから、別の要因であることが判明。7日朝までに、ETCの課金データを自動処理する上位のシステムで、データが通常ではあり得ない形式に変更されていることが分かった。
このため同社は、データを手動処理する方法に切り替え、同日午後2時には障害が発生した全ての料金所などでETCの使用が可能となった。ただ、安全確保のため、ETC専用出口のバーを開放した状態で運用している。今後は原因究明と、通常通りデータを自動処理する方式への本格復旧を急ぐとしている。
説明会で保全企画本部の佐々木拓次営業管理担当部長は「利用者の皆さまにご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げる。高速料金の後日精算処理には手間や負担をおかけするが、通行料金で高速道路の運営は成り立っているのでお支払いをお願いしたい」と呼びかけた。