北米仕様の「ローグ」
日産自動車は、北米向け「ローグ」の一部生産を日産自動車九州(福岡県苅田町)からスマーナ工場(テネシー州)へ移す検討に入ったことを明らかにした。3日発動したトランプ米政権の追加関税をにらみ、影響の最小化を図る狙いがある。
スマーナ工場は「ローグ」「パスファインダー」などのSUVを生産している。4月以降、事業再生計画の一環として1ラインを2直から1直化する予定だった。追加関税の発動を踏まえ、スマーナ工場では今の生産体制を維持する一方、日産自動車九州の生産を減らす。日産自動車九州は24年度に約33万台を生産した。このうち7割が輸出向けだ。
日産は「生産とサプライチェーンを見直し、効率と持続可能性の最適なソリューションを検討している。事業と生産能力を最優先に、市場の変化に適応していく」とコメントしている。
同社は、米国で「インフィニティ」のメキシコ生産車2車種の受注を止めることも7日までに明らかにしている。
(2025/4/9 修正)