CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2025年2月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングではACジャパンの公共広告が首位で2位が「ウーバーイーツ」だった。自動車業類は20カ月連続でトップテンを逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象・商品購買の意向などを聞いた。今回の対象期間の2025年1月20日~2月19日に放映された全CMは2250銘柄(前月比398銘柄減)で、このうち自動車業類は58銘柄(同12銘柄減)だった。

 自動車業類は、スズキ「ソリオ」が28ランク上昇して首位、2、3位は前月同様、ホンダ「フリード」と出光興産のイメージアップCMだった。CM総研はこれらの中からソリオに注目した。

 同モデルは25年1月のマイナーチェンジに合わせて新CMを投入。その効果で2月度にほぼ2年ぶり・通算10回目となる好感度ナンバーワンに輝いた。

 今回の作品も20年12月度から約4年も続いている〝ソリオの歌〟に合わせてダンスをするシリーズの続編だ。「♪ソ・ソ・ソリオ~」の曲調も新しくなり、橋本環奈、パパイヤ鈴木、神尾楓珠らのダンスで視聴者の目を引きながら、デザイン変更と安心感をアピールし、幅広い層の支持を得た。

 好感要因では「出演者・キャラクター」「音楽・サウンド」がスコアを伸ばした。視聴者からは「音楽と衣装が頭に残る」「見ていて楽しい」といったコメントが寄せられた。

 このCMシリーズは、歌とダンスのアレンジを少しずつ変えることで、視聴者を飽きさせず上手に好感度を獲得し続けている。3月はノーマル仕様に加え「ソリオバンディット」も放映しており、今後の展開を注目したい。