CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2024年10月度のCM好感度ランキングを公表した。総合ランキングでは日本マクドナルドが2カ月連続で首位、丸亀製麺のイメージCMが3位に急浮上した。自動車業類は16カ月連続でトップテンを逃した。

 東京キー5局でオンエアされた全CMを採録・分析するとともに、特約視聴者モニター3千人にCMの印象・商品購買の意向などを聞いた。今回の対象期間の2024年9月20日~10月19日に放映された全CMは2546銘柄(前月比132銘柄増)で、このうち自動車業類は70銘柄(同11銘柄増)だった。

 自動車業類は、エネオスが1位、出光興産が3位とガソリンスタンド(給油所)のイメージアップCMが上位に入った。トヨタ「ハリアー」やレイズのアルミホイール「MID WHEELS」、住友ゴム工業のタイヤ「ダンロップ シンクロウェザー」などがトップテンに浮上した。

 CM総研は、これらの中から2位のホンダ「N―BOX JOY(エヌボックスジョイ)」に注目した。このCMは1960年代のヒット曲「ロコモーション」をアレンジした楽曲が流れる中、白い空間の中に座る男性と犬を映すシーンから始まる。続けて、彼らの周囲にクルマの部品が集まりN―BOXジョイの形に組み立てられていき、完成すると海を望む草原に舞台が転換される内容だ。そして「この新しい空間とあなたはどこでJOYする?」という語りのもとで、室内空間の広さを視覚的に表現した。

 CM好感要因の「商品にひかれた」では、30歳代の男女や50歳代の男性を中心にポイントを伸ばし、好スコアを獲得した。視聴者からは「軽自動車なのに車内空間が広く見えた」「乗りやすそう。車の中でくつろげるスペースがあるのも良いと思った」などのコメントが寄せられた。