CM総合研究所(関根心太郎代表、東京都千代田区)は、2024年度(2023年12月20日~24年12月19日)の自動車関連CM好感度ランキングをまとめ公表した。2023年にデビューした三菱自動車の「デリカミニ」が2年連続して首位を獲得するとともに、日産自動車の企業CMが昨年度に続き2位に入った。CMは「時代を映す鏡」とよく言われるが今回、トップ30に入った自動車メーカーやアフターサービスを手掛ける企業のCMも〝今〟のカーライフを後世に伝える貴重な資料となり、自動車文化の発展に資することが期待される。
デリカミニは俳優の水川あさみとキャラクターの「デリ丸。」が登場するCMを季節ごとに制作するなど新鮮味を打ち出して唯一、年度を通じてトップテン入りし安定した人気を博した。日産の企業CMは、EVの性能をテストコースのバンク走行で示したり、自動運転による障害物回避を披露するなど先進技術を訴求して視聴者の関心を集めた。
3位にはスズキ「スペーシア」がランクイン。単月での首位獲得は逃したものの月間では8回トップテンに入った。芦田愛菜など有名俳優を起用したファミリー向けのCMで、女性層を中心に支持を得た。4位のENEOS(エネオス)は、大泉洋と川口春奈がガソリンスタンドの油外収益を支えるサービスを軽妙な対話で紹介する内容などが幅広い層に受けて、自動車メーカー以外では唯一トップテン入りした。
5位の日産「ノート」は2月度に約14年ぶりの業類1位を獲得。「eパワー」の力強い走りをアピールして20~30歳代男性を中心に支持を集めた。6位のスバル「レイバック」は「人工衛星が運転をサポート」など、印象的な安全装備の訴求で上位に入った。
7~10位はホンダが占めた。7~9位は新型車のCMで、それぞれ収容能力や使い勝手をユニークな演出で訴求し注目を集めた。10位はイメージアップCMで、人の移動を疾走感のある独特の映像で表現した。
輸入車は「BYD」が唯一のトップ30入り。俳優の長澤まさみを起用することで男性を中心に支持を集めた。