今回のスキームに関連する主な企業
トヨタファイナンス(西利之社長、名古屋市西区)は10日、トヨタグループ初となるデジタル社債を発行すると発表した。発行額は10億円で、利率は未定。期間は1年となる。購入口数に応じて電子マネーを進呈する特典を付けることで、同社が手掛けるスマートフォン決済アプリ「トヨタウォレット」の利用者拡大にもつなげていく。
セキュリティトークン社債(トヨタウォレットST債)の募集を20日から始める。大和証券が引受会社となり、個人投資家を対象に1口10万円で販売する。購入口数に応じ、トヨタウォレットの残高を付与する。10万~40万円は1千円、50万~90万円は5千円、100万円以上は1万円相当分を進呈する。
トヨタファイナンスは割賦手続きをアプリ上で完結できるようにするなど、トヨタウォレットの利便性向上を進めている。今回、社債購入者特典をトヨタウォレットアプリと紐づけることで、トヨタウォレットの商圏拡大を図る狙いもあると見られる。