マツダの毛籠勝弘社長(左)と、パナソニックエナジーの只信一生社長

マツダは9月6日、山口県に電池パック・モジュール工場を新設すると発表した。マツダが電池工場を開設するのは初めて。パナソニックエナジーが大阪府の電池セル工場の生産能力をマツダ向けに増強し、マツダの電池工場にセルを供給する。一連の投資にかかる総額は約833億円。能力増強後の年間生産能力は10GWhとなる。生産した電池は2027年をめどに量産車に搭載する。

セルはパナエナジーの住之江工場(大阪市住之江区)、貝塚工場(大阪府貝塚市)から調達する。25年にパナエナジーがサンプルの生産を開始し、27年から量産車向け電池生産を開始する。

パナエナジーは、現行の生産能力に加えて、新たに6.5GWh分を増強する。投資総額のうち約3分の1にあたる283億円を経済産業省が助成する。

マツダは27年に専用プラットフォームを使用した次世代EVを発売する予定。次世代EVの生産拠点は明らかにしていないものの、オンドやヒロテック、広島アルミニウム工業といった広島県の部品メーカーとの共同出資会社で電動駆動ユニットを生産することを決めている。電池を含めたEV用部品の生産を中国地方に集約し、安定的で効率の良い部品調達につなげる考えだ。