建材メーカーのアイカ工業は、塗装に代わる技術として3次元加飾ハードコートフィルム「ルミアート」を、自動車部品向けに提案している。このほど外装用のフィルムを初受注し、今年中の量産を予定する。スプレー塗装に比べ、二酸化炭素(CO2)排出量を半分以下に削減できるとして、今後も自動車部品の印刷加飾メーカーなどに提案していく。

自動車製造で排出されるCO2の約25%は塗装工程に起因するといわれる。同社は建材で培った樹脂技術を生かし、塗装に代わる技術としてフィルム加飾を提案。2018年から内装向けハードコートフィルムを販売し、ナビ周りなどで採用されてきた。今後は外装向け製品の拡販に注力する。

5月22日に開幕した「人とくるまのテクノロジー展2024横浜」では、「塗装は『貼る』時代へ」をテーマに、各種の製品サンプルを展示した。担当者は「今後も自動車向けの売上を増やしたい」と述べた。