ヘルメット内に7個のスピーカーを組み込んである

 ヤマハ発動機は、ライダーの聴覚を利用して後方の状況を把握する「感覚拡張HMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)」を開発した。ヘルメットに組み込んだ7つのスピーカーからの音を、後方から接近する車両の方向や距離で使い分けることでライダーに教える仕組みだ。

 ヘルメットの後頭部中心から首側に向かって放射線状にスピーカーを組み込んだ。ライダーと対象物との距離が遠い場合は首側、距離が近い場合は後頭部中心のスピーカーから音が出る。現在は後方45㍍から接近している車両を検知するとスピーカーから音が出る仕様にしている。後方から接近する車両は、センサーやカメラなどで検知する。

 まだ研究段階で、技術・研究本部の末神翔氏は「スピーカーの個数や位置が最適か、検証を進めていく」と語った。