エントランスには「ホンダジェットエリートⅡ」や1960年代の〝第1期〟に活躍したF1マシンなどを展示
ホンダの原点となる補助エンジンを搭載した自転車
展示物を説明するリニューアルプロジェクトの責任者を務めたホンダの朝日嘉徳氏と「ドリーム」
世界的なベストセラーとなった「スーパーカブ」

 ホンダは、四輪車・二輪車をはじめとしたものづくりの歴史・文化の発信に向けて運営するホンダコレクションホール(栃木県茂木町)をリニューアルした。大規模な改装は2013年以来。世界的な二輪車のベストセラー「スーパーカブ」や、排出ガス規制の先駆け「マスキー法」(米国)をいち早くクリアした初代「シビック」など、代表的な製品群の展示を通じて、同社の〝夢と挑戦〟を時代を追いながら体験できる内容に仕上げた。

 ホンダコレクションホールは、ホンダの創業50周年を記念して1998年、ツインリンクもてぎ(現モビリティリゾートもてぎ)内に設立された。四輪、二輪、パワープロダクツ事業の各製品やモータースポーツのレーシング車両なども展示し、ホンダの「過去」「現在」を伝えている。

 2024年3月に実施した今回のリニューアルでは、時代を「創業から1970年前後」「1970年前後から1985年前後」「1985年前後から2000年前後」「2000年代以降」の4つに分けて、その時々に取り組んだ技術開発と製品のエピソードを紹介する展示構成とした。来場者自身のスマートフォンや貸し出し用の機器で聞ける音声ガイドを新たに用意。音声を通じて各展示物にまつわる情報を詳しく知ることができるようにした。

 23年秋開催の「ジャパンモビリティショー」の同社ブースで披露した小型ビジネスジェット機「ホンダジェットエリートⅡ」の実物大モデルの展示も、改装の目玉の一つとなる。

 展示点数は改装前が約300点だったが、現在はあえて半分程度に減らした。その上で一つひとつの展示物に対する説明を拡充した。担当者は「分かりやすさを重視して、1点1点を丁寧に説明することにした」とリニューアルの狙いについて話す。

 【ホンダコレクションホール】開館時間=午前10時~午後4時30分(季節により変更あり)。モビリティリゾートもてぎの入場料のみで入館できる。

 (下は29日に掲載します)