PR動画完成発表会に出席した加藤厚労相、小芝さん、斉藤国交相

 国土交通省と厚生労働省は、2024年4月からトラックドライバーなどに時間外労働の上限規制が適用されることから、関連業界・企業の働き方改革実現に向けた理解と協力を国民に呼びかける広報活動を開始した。女優の小芝風花さんを起用したPR動画「はたらきかたススメ」を制作し、9月までの3カ月間、シリーズ動画をインターネットなどで順次公開する。

 厚労省で行った働き方改革PR動画完成発表会には、加藤勝信厚労相と斉藤鉄夫国交相、ゲストとして小芝さんが出席した。

 加藤厚労相は「運送業や建設業で働く方々は社会のインフラ、物流を支えるなくてはならない存在。取引慣行上の問題が背景にある長時間労働の改善には国民の協力が必要」と話した。斉藤国交相も「荷主や発注者、国民の皆さんの理解と協力が重要」と呼び掛けた。

 PR動画に「働き方改革コンダクター」として出演した小芝さんは「建設業や運送業の方々が働きやすい社会になるよう、私たちみんなが暮らしの中でできることをしていきたい」とあいさつした。

 また、国交省と厚労省の担当者も出席し、上限規制の概要や実施している取り組みなどを説明した。

 7月から「トラック編」のPR動画をインターネットなどで公開。8月に「バス編」、9月に「建設業編」のPR動画を公開する。ツイッターやフェイスブックなどでも情報発信する。また、全国主要駅でポスターを掲出するほか、都内限定の電車内ビジョン広告、一部のサービスエリアでの広告展開などを行う。

 これまでにも、国交省と経済産業省が4月を「再配達削減PR月間」とし、宅配事業者や通信販売事業者などと運送業の「2024年問題」について広報活動を実施。厚労省は、トラック運転者の長時間労働改善特別相談センターの設置や全国の労働基準監督署で荷主への要請などを実施している。