長野県自動車販売店協会(宇都宮進一会長)は、30年以上にわたり交通安全の啓発活動を継続して実施している。幼稚園や小中学校、高齢者向け施設などを訪問して独自の交通安全教室を展開しており、受講者は年間1万人を超える。2021年からは、「サポカー(安全運転サポート車)体験会」も取り入れた。

 同協会は、自動車を販売する立場として、交通事故のない安全な社会の実現を目指し、「安全で快適な生活環境の実現」を事業の基本方針に掲げている。交通安全教室は、交通弱者を対象とした安全教育と安全確保に努めることを重点に1992年4月から実施。腹話術や寸劇を通して楽しみながら交通ルールを学んでもらうとともに=写真、衝突実験や死角検証実験、内輪差検証実験などで事故の恐ろしさを体験してもらうという内容だ。

 また地元警察署の依頼に応じてサポカー体験会も実施している。県は、高齢ドライバーによる事故の多発を受けて「長野県高齢ドライバー運転事故防止関連対策懇談会」を設置しており、同懇談会の会員として参加し、事故防止の協議を進めている。

 また、交通安全支援事業の一環として94年から会員各社の拠点長を「セーフティアドバイザー」に選任。毎年1回研修会を開催し、全従業員が正しい交通ルールを学び、実践する。さらに、ショールームなどに設置された「ふれあいコーナー」を活用して、来場したユーザーに対し交通事故防止の啓発活動に努めている。