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 本田技術研究所と人工知能(AI)の開発を手がけるスタートアップのアラヤ(金井良太社長、東京都港区)は、運転中の脳活動に関する検証結果をまとめた。事故リスクの低い運転手(リスクミニマムドライバー)は空間認識能力が高いことが分かった。

 脳活動を調べるため、「機能的磁気共鳴イメージング(fMRI)」を組み込んだ運転シミュレーターを活用して実証実験を行った。事故リスクの低い運転手と一般の運転手を比較した場合、脳の楔前部(けつぜんぶ)と呼ばれる部分に顕著な活動の差があったという。事故を起こしやすい運転手は空間認識能力が低く、危険を察知できずに経験や知識を基にリスクを判断する傾向が確認された。

 本田技術研究所は、これらの検証結果を基に、運転支援を行うヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)を構築し、運転シミュレーターを使った実験を行った。このHMIには、早期にリスクを認識し、事故を回避する効果が確かめられた。