前回を上回る264社・団体が出展した
テープカットに臨む関係者

 自動車アフターマーケットの見本市、第20回「国際オートアフターマーケットEXPO(IAAE)2023」(日刊自動車新聞社など主催)が7日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕した。前回を上回る264社・団体(うち海外が75社・団体)が出展し、ブース展示や塗装・エーミング(機能調整)作業の実演、セミナーなどを予定するほか、電動モビリティの試乗会も開く。会期は9日までの3日間。

 会場には最新鋭の整備機器やサービスなどがそろう。オーテル・インテリジェント・テクノロジーは故障診断とホイールアライメント調整、エーミング作業を1台でこなせる機器を展示。イヤサカ(斎藤智義社長、東京都文京区)は、拡張現実(AR)を活用したエーミング作業の支援アプリを紹介する。複雑な整備作業を効率化する機器の出展が目立った。

 アフターマーケットのSDGs(持続可能な開発目標)に向けた展示もあった。阿部商会(阿部晃則社長、東京都足立区)は、植物由来のバイオマス原材料を25%使用した内装保護用のビニールカバーを出展した。小林総研(黒田孝代表取締役、埼玉県川口市)は、発炎筒代わりの非常信号灯を出品。乾電池の自然放電を抑制する独自技術で長寿命化した。

 道路交通法の改正で義務化の範囲が広がったアルコールチェックの新製品も披露された。セイワ(田邉正明社長、東京都江戸川区)が出品した今夏発売予定の「ACC300」は、計測精度の高い電気化学式センサーを採用し、スマートフォンとも連携する。5千回の使用上限到達後もセンサー交換で再使用できるなど、環境にも配慮した。

 屋外展示場では、新たな試みとして、フォロフライの商用電気バン(EVバン)やセグウェイの電動キックボード、グラフィットの電動バイク、ウィルの近距離モビリティをそろえ「EV・電動モビリティ試乗会」も無料で実施する。

 高橋賢治実行委員長(日刊自動車新聞社社長)は「電動化や自動運転など、オートアフターマーケットとも無縁ではない動きが加速している。そうした中で、皆さまが集まる情報交換の場を提供できることを喜ばしく思う」とあいさつした。