2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)で、空飛ぶクルマを運航する事業者が決まった。トヨタ自動車も出資する米国のジョビー・アビエーションとANAホールディングス連合、日本航空、丸紅、スカイドライブ(福澤知浩CEO、愛知県豊田市)の4グループが、開催期間中に万博会場内のポートと会場外のポートをつなぐ2地点間を国内初となる空飛ぶクルマを商業運航する。

 空飛ぶクルマの運航は、大阪・関西万博で実施する、25年以降の未来を感じさせる次世代技術や社会システムを実証する「未来社会ショーケース事業」の目玉となる。

 ジョビーとANA連合は、ジョビーが開発している5人乗りで、高い静粛性が特徴の電動エアモビリティを運航する。搭載するモーターやバッテリー、カーボン部品などの分野でトヨタの支援を受けて開発しているという。

 スカイドライブは定員2人でコンパクトなサイズの「SD─05」、日本航空がドイツのボロコプターが開発している2人乗りマルチコプター「ボロシティ」、丸紅がバーティカルエアロスペースが開発している5人乗りの「VX4」をそれぞれ運航。万博での運航後に商用サービスを目指す。

 また、万博会場内のポートの運営事業者には、関西国際空港などの運営会社に出資しているオリックスが内定した。

 岡田直樹国際博覧会担当大臣は「空飛ぶクルマの2点間運航は、未来社会の到来を実感してもらえると確信している」と述べた。