三菱電機とロバート・ボッシュは1日、電気自動車(EV)シフトで内燃機関の部品市場が縮小することを見込んで、インジェクター合弁生産事業を解消することで合意したと発表した。合弁会社の日本インジェクタが手がけているインジェクターの生産を、2023年からボッシュのタイにあるヘマラート工場に段階的に移管し、25年末までに操業を停止する。

 日本インジェクタは三菱電機とボッシュが折半出資して1986年にガソリンエンジンの燃焼噴射システムを製造する合弁会社として設立した。世界的なEVシフトで、内燃機関の需要は減少することが見込まれていることから、インジェクターの合弁生産を解消する。

 日本インジェクタの操業停止後、三菱電機はボッシュのヘマラート工場からポート噴射式ガソリンエンジン用インジェクターを調達する予定。

 日本インジェクタでは、操業停止と解散について労働組合と従業員に対して説明を完了している。

 今後の雇用については三菱電機、ボッシュも含めて労組と協議していくとしている。