自動車メーカーの首脳が盛んに〝六重苦〟を訴えたのは東日本大震災が起きた2011年のこと。円高、高い法人税、労働法制、経済連携協定の後れ、環境規制、そして電力不足と、日本の自動車産業は逆風の真っただ中にあった◆悪いことは重なるもので、同じ年の9月には日本車の牙城であるタイで大洪水が発生し、ホンダの工場などが水没した。何かのたたりではないかと思うほど…