マツダは１０日、２０２２年３月期通期の営業利益見通しを昨年１１月の前回発表時よりも１７０億円多い８２０億円に上方修正したと発表した。半導体不足や新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品調達遅滞などで出荷台数は減少したが、売上げ単価の改善や固定費の効率化などの効果を織り込んだ。売上高は従来予想より１千億円少ない３兆１千億円に修正した。グローバル販売台数は減産影響と中国の販売減を反映し、前回見通しから７万１千台引き下げ１２４万台とした。損益分岐点は出荷台数１００万台を下回る状況で、売上高営業利益率は２・６％を見込む。
２１年４～１２月期は営業利益が６３７億円（前年は３２０億円の損失）と２年ぶりに黒字転換した。半導体コストや原材料価格高騰などの減益要因に対し、販売費用の抑制や固定費効率化などの構造改革の効果が表れた。
グローバル販売台数は前年同期と同水準の９３万台。日本と中国は２桁減だが、米国が前年同期比１８・０％増の２４万９千台と好調に推移した。
