最優秀賞(国土交通大臣賞)大阪府 中学2年 鈴木拳心さん「若狭の風景」
優秀賞(自動車事故対策機構理事長賞)山口県 小学5年 髙橋哉汰さん「夕やけ」
優秀賞(交通遺児等育成基金会長賞)北海道 小学2年 城田蓮さん「四角形のトマト めしあがれ!」
優秀賞(全国トラック交通共済協同組合連合会会長賞)鳥取県 小学4年 岡村直以さん「かえる君」
優秀賞(交通遺児育英会会長賞)鹿児島県 高校2年 畠中美沙さん「朝の始まり」
療護施設(千葉療護センター)の入院者の創作作品も展示。この絵画は交通事故で両手足の麻痺、言語や認知面に障害が残る人が、リハビリに一生懸命取り組みながら持ち前のデザイン力とい色使いで仕上げた力作
日本自動車会館3回目の展示風景。写真コンテスト入選作25点、重度後遺障害者の作品6点、千葉療護センター入院者の絵画3点を披露
自動車事故対策機構(ナスバ)の濱隆司理事長

 自動車事故対策機構(ナスバ、濱隆司理事長、東京都墨田区)が交通事故被害者の支援の一環として写真、書道、絵画などの作品展「ナスバ ギャラリー」を定期的に開催している。事故で車いす生活を余儀なくされた重度後遺障害者や、交通事故で大切な 家族を亡くした家族らの作品を公開するもの。作品にこめられた思いを通じて自動車事故の悲惨さをあらためて発信する場を設け「事故防止の意識をさらに高めてもらう」(濱理事長)ことを目指している。

 同ギャラリーは13年に開始、10年近くの実績がある。昨年11、12月には日本自動車会館(東京都港区)で「令和2年度ナスバ交通遺児友の会写真コンテスト」の入選作品=写真=などを披露した。 日本自動車会議所(内山田 竹志会長)との共催で、同会館では3回目の開催となった。

 濱理事長は「自動車関係団体が集う会館の中での展示は、非常にありがたい機会だ」と述べ、事故防止の徹底に向けた意識がより広く自動車業界に伝わることを期待する。

 ギャラリー開催は、中学卒業までの子どもへの生活資金の無利子貸付、重度後遺障害者の療護施設の運営など、ナスバが取り組む交通事故被害者支援の周知もねらいにしている。今後もギャラリーを活発に展開して、事故のない交通社会の実現と事故被害者支援の輪の拡大につなげていく。

(有馬 康晴)

 写真コンテスト金賞・銀賞入選者は次の通り。

 〈金賞〉小学校低学年以下の部=新潟県5歳・佐藤彩美香さん▽小学校中学年の部=愛知県小学3年・亀井のぞみさん▽小学校高学年の部=広島県小学5年・大政美結さん▽中学生の部=静岡県中学3年・石田慶太さん▽高校生の部=大阪府高校1年・中川美涼さん

 〈銀賞〉小学校低学年以下の部=宮城県小学1年・匿名希望▽同=山梨県小学1年・森琴叶さん▽同=静岡県5歳・笠原敏輝さん▽小学校中学年以下の部=福島県小学4年・中武亜寿加さん▽同=大分県小学3年・片岡温人さん▽同=大分県小学3年・河野真歩さん▽小学校高学年以下の部=北海道小学6年・城田凜さん▽同=福島県小学6年・上野春馬さん▽同=京都府小学5年・寒川陽喜さん▽中学生の部=青森県中学2年・鳴海龍士さん▽同=愛知県中学2年・福田桜典さん▽同=徳島県中学2年・匿名希望▽高校生の部=北海道高校2年・庄司愛葉さん▽同=東京都高校3年・藤森太一さん▽同=岡山県高校3年・平野京さん