ダイハツ工業は20日、軽商用車「ハイゼットカーゴ」と「アトレー」を約17年ぶりに全面改良し、「ハイゼットトラック」を一部改良して同日に発売したと発表した。商用車に初めて新しい開発手法「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」を展開したほか、軽商用車として初めてFR(後輪駆動)用CVT(無段変速機)を採用した。生産はダイハツ九州大分(中津)第一工場。月販目標はハイゼットカーゴが5700台、ハイゼットトラックが6千台、アトレーが1千台。
ハイゼットカーゴとアトレーはプラットフォームを一新し、ハイゼットトラックはパワートレインを刷新した。
新開発のFR用CVTは小型化により軽商用車の床下スペースへの搭載を実現した。燃費(WLTCモード)はハイゼットカーゴが15・6㌔㍍/㍑、ハイゼットトラックが16・5㌔㍍/㍑を達成し、2022年度から小型貨物車に適用される商用CAFE(企業別平均燃費)規制の基準値に対応した。
最新のステレオカメラを3車種ともに搭載するなど予防安全機能「スマートアシスト」の採用により安全性能を向上した。
ハイゼットカーゴは車体構造のスクエア化によりクラス最大の積載スペースとフラットで使い勝手の良い荷室を実現。ハイゼットトラックは多数の快適装備を採用した。アトレーは荷室を最大限に活用するため4ナンバー(商用車)化し、「デッキバン」を新設定した。
ハイゼットシリーズの特装車は全13機種、17種類をラインアップ。福祉車両のフレンドシップシリーズは車いす乗車スペースを拡大した。
価格は、ハイゼットカーゴが104万5千~160万6千円、ハイゼットトラックが90万2千~145万2千円、アトレーが156万2千~182万6千円(いずれも消費税込み)。