従来のデザインとナノブラックの違い

 住友ゴム工業は31日、タイヤのサイドウォールの文字や模様の視認性を高める技術「ナノブラック」を確立したと発表した。新たに開発した細かな凹凸形状により、光の反射を抑えて従来よりも黒色の再現性を高めたという。サイドウォールに刻印するブランドロゴや商品名の視認性を向上し、デザイン性を高められる。

 サイドウォールの黒色デザイン技術では、光を吸収させることで文字や模様がより黒く見えることから、今回は吸収面の単位面積当たりの表面積を最大化した設計を採用。吸収面と光の衝突回数を増やして光を吸収することで文字が従来よりも黒く見え、高級感を持たせることができる。

 同技術はすでに昨年3月に発売した「ビューロVE304」に採用している。同製品への採用から、金型の改良などで生産性をより向上した。今後は市販用タイヤで、プレミアムコンフォートタイヤやスポーツタイヤなどにグローバルで導入していく。新車装着用タイヤでも自動車メーカーに積極展開する方針。