ユーザーだけでなく生産・販売側への支援も強化する(写真はイメージ)

 東京都は、ゼロエミッション車(ZEV)の普及に向けて、自動車メーカーや販売店を対象にした新たな支援策の検討を始める。ZEVを製造、販売する企業が販売量に応じて経済的な恩恵を得られる仕組みの導入を目指す。都は今年度から電気自動車(EV)などへの独自の購入補助金を最大60万円に引き上げた。さらに販売側にも普及への刺激策を用意し、乗用車の新車販売市場でのZEV化を加速させたい考えだ

 都は、電気自動車(EV)、EV走行可能なプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)をZEVの対象としており、30年に乗用車の新車販売に占める割合を50%とする目標を掲げている。ただ、年間新車販売台数のうち、EV、PHV、FCVの販売台数を合算した割合は1%未満にとどまっており、都内での販売拡大に向けてもさらなる活性化策が欠かせない状況だ。

 こうした中、メーカーや販売店などを対象にした支援策を用意することで、ZEV車のラインアップ拡充や営業活動の活性化につなげる狙いだ。新型車の投入やガソリン車などからの転換に貢献した事業者が「がんばった分の恩恵を得られる仕組み」(都の担当者)を想定する。

 都は、21年度を「非ガソリン化元年」と位置づけ、EVなど電動車の普及に向けた施策を強化している。独自のEV、PHV購入補助金を倍増させたほか、商業、宿泊施設などに新設した急速充電器の維持管理費を最大3年間補助する仕組みも始める。こうした中、ZEVの普及には「商品の拡充も欠かせない。新たな開発のインセンティブになるような仕組みを考えたい」(同)と指摘する。今後、有識者らからの意見も集め、新たな制度の設計を進める。