Luup(ループ、岡井大輝社長、東京都渋谷区)は25日、小型電動アシスト自転車を用いた短距離移動シェアサイクルサービス「LUUP(ループ)」を都内6区で同日開始したと発表した。

 サービス提供地域は渋谷区、目黒区、港区、世田谷区、品川区、新宿区の一部。借り出し・返却が可能なポートを57カ所に設け、任意のポートへの「乗り捨て」を可能とした。コンビニや飲食店の入り口付近など、従来は困難だった狭小スペースへの設置も可能として、高密度なポート網を実現した。ポート数は順次増設し、3カ月後には2倍以上とする予定。

 利用者は専用アプリで車両のQRコードをスキャンして乗車する。アプリはiOS向けに提供し、今後はアンドロイドへの対応も予定する。料金は初乗り10分当たり100円で、以降は1分当たり15円が加算される。小型軽量ながら強いアシスト力の独自開発車両「ループサイクル・ライト」50台を導入して、幅広い層の利用を目指す。安全性を考慮しながら順次台数を増やすとしており、将来的には電動キックボードやシニアカーなどの導入も目指すという。ニーズが急増するテイクアウトやフードデリバリーなどの支援にも役立てる。車両およびポートは定期的に消毒するほか、アプリ内のマップは街の飲食店のテイクアウト・デリバリーメニューを確認して店舗に連絡できる仕様とした。期間限定での特別料金プランも設定する。

 新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、公共交通機関のあり方が見直されつつある中、3つの「密」を避ける移動手段として自転車に注目が集まっている。自治体やイベントスペースなどと連携して電動マイクロモビリティの実証を重ねてきた同社は、「アフターコロナにおいて人々が安心して移動できる社会を実現する」としている。