ホンダと取引が多い部品メーカー13社合計の2019年4~12月期連結決算は、売上高が前年同期比5・9%減、営業利益が同23・1%減、営業利益率が同1・1㌽減の5・6%だった。ホンダの減産や新型車種量産開始の遅れ、グローバルでの販売市場低迷などが影響し、13社中12社が減収減益と苦戦を強いられた。19年4~9月期決算に比べ、売上高、営業利益とも前年比ベースでの落ち幅が拡大した。新型コロナウイルスによる中国生産拠点の稼働停止の影響を業績予想に織り込まないケースが大半で、通期決算の行方は不透明だ。

 増収を果たしたメーカーはなく、増益は八千代工業1社に止まった。同社は、米国子会社の生産安定化の費用減少などで増益となった。日本は受注減で損失が大幅に拡大した。米州は減収だったが損失を約47億5千万円改善した。中国は武漢での受注増で増収増益。アジアは二輪車部品受注減で減収減益。

 減収減益は12社だった。テイ・エス テックは、日本で一部機種の生産停止や新機種量産の開始時期の遅れによる減産影響で減収減益。米州はコスト削減策が奏功し減収増益。中国は増産効果で増収増益。アジア・欧州は減収減益。ケーヒンは二輪車・汎用品、四輪車とも減収だった。二輪車・汎用品は国内でのインドやインドネシア向け製品および南米、中国で増加したが、四輪車は全般的に減少した。ショーワは、二輪車・汎用品、四輪車、ステアリングの各事業がアジアと日本での減少で減収減益だった。日信工業は、南米・インドでの二輪車製品および北米での四輪車製品が増加したものの、為替差損とタイの減産影響で減収減益だった。日本は原価低減効果で増益。北米はアルミ製品と四輪車製品の増加で増収増益。アジアは減収減益。南米・欧州は、ブラジル・サンパウロ工場閉鎖の影響で減収の一方で原価低減で増益。

 ジーテクトは、日本が新型車種の量産開始遅れで減収減益。北米は、セダン系車種の不振などで損失を計上した。欧州は新規受注拡大で増収増益。アジアは新規受注が拡大するも、自動車販売市場悪化の影響で減収減益。中国は増収増益。南米は新規受注拡大で増収となったが、労務費増で減収。型設備売り上げは、南米で増加したものの日本、北米で苦戦し減収。エイチワンは、主力供給先向け自動車フレームの生産台数が約3・5%減少したほか、金型設備販売が減少した。北米は前年同期比で損失幅を縮小したほか、中国はフレーム生産増で増収増益、アジア・大洋州は自動車需要悪化で損失が拡大した。エフテックは、北米で新規受注効果があったものの、中国・アジアでの減産および為替差損の影響で減収減益。日本は主要供給先減産の影響で一転損失を計上した。北米は、生産効率改善策やコスト削減策などが奏功して黒字化した。アジアは減収減益。エフ・シー・シーは、二輪車用クラッチがインドネシアで増加した一方でインドや日本で減少し、減収減益。四輪車用クラッチは、米国のフォードやゼネラルモーターズ向け販売増で増収するも、償却費負担増で減益。

 武蔵精密工業は、日本、米州、中国で増収したが、アジアと欧州が減収。欧州は乗用車と商用車の需要低迷で損失を計上した。ユタカ技研は、日本と中国での受注減や、英国子会社閉鎖に向けた解雇給付にともなうリストラクチャリング費用の計上などが収益低下につながった。日本では、受注減や生産基盤再編コスト発生で損失を計上した。北米は、効率改善効果で損失を前年同期比12億円以上と大幅に改善した。丸順は、自動車部品生産増とエンジニアリング事業での専用設備販売増で増収増益。タイと中国・広州は自動車部品生産減で減収減益。中国・武漢は、スマート倉庫導入による物流改善などで増益だった。田中精密工業は、日本が自動車販売子会社の決算期変更にともなう減収と国外向け製品の減少で損失を計上した。米国は減価償却費の減少で黒字化した。タイ、ベトナムは国外向け製品の減少で減収減益。

 全般的に、各社が収益面で苦戦してきた北米事業では効率改善効果などで黒字転換が進みつつある一方、国内市場縮小にともなう国内事業の赤字化が加速しており、国内事業体制の合理化が急がれる。