国土交通省は、トヨタ自動車が申請していた新型車「ヤリス」に対して国際的な車両認証制度(IWVTA)に基づく認定証を世界で初めて発行したと発表した。ヤリスは、IWVTA締約国で販売する際、安全・環境性能の審査を省略できる。

IWVTAは、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で2018年7月に成立した制度。従来の相互承認制度では、個別の装置、部品について認定証を提示すると審査を省略できるが、IWVTAは「装置単位」から「車両単位」に拡大するとともに、車両の基本的な安全・環境性能の基準項目を1つにパッケージ化した制度。

認定されると、日本と同じくIWVTA締約国となっている欧州を中心とした56カ国・1地域で、自動車の基本的な安全・環境性能の審査を省略できる。このため、自動車メーカーは世界戦略車などの販売・流通が容易になる。

IWVTAの相互承認対象となる項目は、2018年7月の成立以降、順次増加しており、現在49項目が制定されている。ヤリスのIWVTAの適用基準項目は27項目だった。