5月新車販売台数は、前年同月比6.5%増の39万6120台となり、2カ月連続で前年を上回った。今年のゴールデンウィークは最長10連休となったことから、登録稼働日も前年より2日少なかったものの、新型車を中心に、販売は順調に推移した。
消費増税を4カ月後に控えているものの「(ディーラーから)増税というキーワードはでていないため、駆け込み需要かは判断しかねる」状況で、駆け込み需要の盛り上がりは発生していない。消費税率引き上げに伴って自動車関連税制が改正されることから、消費者が「増税前、増税のどちに購入すれば徳か分からない」ことが主因と見られる。
無資格者が完成検査するなど、新たな不正が発覚して大量リコールを届け出たスズキは登録車の販売が同4.1%減の9874台と、21カ月ぶりにマイナスとなった。
日本自動車販売協会連合会が6月3日に発表した5月の新車販売は同4.8%増の24万7338台で2カ月連続プラスとなった。稼働日が前年より2日少ない19日だったが、前年を上回った。
トヨタの「クラウン」「アルファード」「シエンタ」「プリウス」、ホンダの「フィット」「フリード」「ベゼル」、スバルの「フォレスター」、三菱自動車の「デリカD:5」などが好調だった。ホンダの「インサイト」や「CR-V」、トヨタの「RAV4」など、新型車が底上げした。
車種別では普通乗用車が同10.1%増の11万9216台となり、5月として過去最高となった。「カローラスポーツ」など、3ナンバー車が増えたため。小型乗用車は同0.4%減の9万3420台と微減だった。貨物車は同2.0%増の3万3865台となった。
ブランド別ではトヨタやホンダ、三菱自、スバル、いすゞ、UDトラックスが前年を上回った。
また、全国軽自動車協会連合会が同日に発表した5月の軽自動車販売台数は同9.5%増の14万8782台と、2カ月連続プラスだった。日産の「デイズ」、三菱自の「eK」、スズキの「スペーシア」「ジムニー」、ダイハツの「ミラ」「タント」、ホンダの「N-BOX」などが好調だった。
車種別では乗用車が同8.6%増の11万4782台で、2カ月連続で前年を上回った。貨物車はホンダの「N-VAN」やダイハツの「ハイゼットトラック」などの販売が伸びて同12.8%増の3万4000台と、2桁増となった。
ブランド別ではスバルとマツダを除く全ブランドが前年を上回った。中でもデイズを全面改良した日産は同26.3%増の1万4974台、eKをフルモデルチェンジした三菱自が同22.6%増の4323台と、高い伸び率となった。