休日にふと取り出しめくるだけで嬉しい本というのがある。スタンリー・レーン・プールの『バルバリア海賊盛衰記』、武田花(武田泰淳の娘)の『煙突やニワトリ』、ウンベルト・エーコの『薔薇の名前』◆たしか仙台赴任時に買った都築響一の『東京スタイル』もそんな一冊で、過日思わず熟読してしまった。文庫本にもなっているので手に取られた方もあるかもしれない。バブル期…