昭和で言うと40年ごろまでのことかと記憶するが、鳥籠ばかり売っている店が近所の本屋の隣にあって、物珍しさから時々冷やかした。鳥籠が竹ひごでできている時代の話である。鳥籠は鳥の種類や数によっていろいろなものがあったが、なかでも異彩を放っていたのは雲雀用の籠であった◆縦長の円柱形で、高さはうろ覚えだが2メートル近くあったのではないかと思う。雲雀は垂直…