対談の名手と呼ばれる作家がいる。かつては吉行淳之介、遠藤周作といったところであり、最近では阿川佐和子さんが代表格ではないか。その対談を読むと確かに面白い。特別な質問をするわけでもなく、相づちを打ったり、ちょっとしたツッコミを入れているだけのように見えて、相手の言いたいこと、読者が興味をもっている話をうまく引き出している◆対談は“言葉のキャッチボー…