米国アルファベット(グーグル)の子会社で自動運転タクシーサービスを手掛けるウェイモは10日、高輪ゲートウェイシティ(東京都港区)で米国以外では初となる自動運転技術「ウェイモドライバー」の実証に向けたテスト車両を公開した。当面は走行データを集め、将来のロボットタクシーサービスを目指す。

 ウェイモはすでにアトランタやマイアミなど米国の4都市でサービスを実施中。日本では日本交通(若林泰治社長、東京都千代田区)、タクシー配車アプリのGO(中島宏社長、東京都港区)と組んだ。ジャガーの電気自動車(EV)「I―ペイス」にLiDAR(ライダー、レーザースキャナー)やカメラ、レーダーなどを付けた専用車を用いる。日本では当面、乗客を乗せずに乗務員が運転し、自動運転用の走行データを集める。

 ウェイモで事業開発部門・パートナーシップ部門責任者を務めるニコール・ガベルシニアディレクターは「安全性とモビリティの向上が信頼につながることは(米国での)データが示している。東京でも同様にしていきたいので、まず地域での信頼が不可欠だ」と語った。

 3社は今後、港区のほか千代田区、渋谷区など、都内7地域で合計25台の車両を走らせ、自動運転用の3Dマップを作成する。法整備もにらみながら、ロボットタクシーの日本での実用化を目指す。