戸田工業と三洋化成工業は、電子機器の高い熱伝導性や電磁ノイズ低減につながる2液硬化型の磁性ウレタン樹脂「キラオーパス」を共同開発したと発表した。電子機器の小型化や薄型化、安定動作、通信品質向上に寄与する。
新開発の磁性ウレタン樹脂は、硬化前が流動性のあるペースト状で、微細な隙間にも容易に充填(じゅうてん)でき、室温で硬化する。接点障害のリスクとなるシロキサン成分を含まないため、電子部品への封止や注型に適しているという。
戸田工業のソフトフェライト粉末などに、三洋化成のコア技術である界面制御技術を応用、ウレタン樹脂中に高濃度に分散することで開発した。低周波帯から高周波帯まで幅広く対応する。
高周波ノイズや熱などの対策が求められる自動運転車や電気自動車(EV)に搭載する電子機器への採用を見込んでいる。