JR東日本が整備を進めてきた再開発街区「高輪ゲートウェイシティ」(東京都港区)が27日、開業した。街と鉄道のデータを収集する基盤OS(基本ソフト)やアプリ、ロボットプラットフォームなどを実装。また、「空飛ぶクルマ」の発着拠点が設けられる予定で、同社は「空飛ぶタクシー」事業者向けの提供も目指す方針を明らかにした。

 街区では、オフィスや住宅など街全体の情報に加えて、鉄道運行データも活用して、イベント計画や商品開発に活用することができる。自動走行モビリティやロボットも実装し、ロボットを活用したフードデリバリーサービスを実施。将来は日用品の配送も見込んでおり、データを分析して混雑を避けた最適ルート設定などに生かしていく。

 「空飛ぶクルマ」の発着拠点を設ける予定で、2028年の運用開始を目指す。運航事業者に施設を開放し、航続距離400㌔㍍程度の中長距離の国内観光での利用を見込む。街区ではモックアップも紹介し、操縦士を含め4人乗りを提案している。

 また、都内など数十㌔㍍を飛ぶ「空飛ぶタクシー」事業向けにも、発着拠点を提供する方針を明らかにした。事業を予定する数社と交渉しており、同じく28年頃の運用開始を目指す。さらに今後は、ドローンポートのような事業として横展開も想定する。