「CI運転支援システム」の搭載イメージ

 ホンダは12日、研究開発子会社の本田技術研究所が栃木県芳賀町で独自の「協調人工知能(CI)」を使った運転支援システムや、高精度地図が要らない自動走行技術を実証すると発表した。

 同日、芳賀町と共同研究契約を結んだ。20年代後半の実用化を視野に入れる。同町も高齢者の運転支援などの課題を抱えており、実証環境の提供や官公庁との交渉などの支援をする。

 「CI運転支援システム」の実証は3月末から段階的に始める。車内外を確認できるドライブレコーダー型のデバイスを車両に載せ、車両周辺のリスクとドライバーをカメラで把握し注意喚起をする。リスクの見落としに起因する交通事故の低減を目指す。同町が実証用車両2台を公用車として導入するほか、26年後半ごろにはシェアカーとして町民への提供も見据える。

 「地図レス協調運転技術の技術実証実験」では、CI搭載のマイクロモビリティ「サイコマ」を使い、周辺環境を認識して自動走行する技術を公道で試す。その後、車両を変えて中速域(時速40キロメートル)での実証も見据える。すでにサイコマを実証している茨城県常総市でも今後、実証速度を上げる予定だ。