損害保険大手3グループの24年4~12月期決算は全社とも過去最高益を更新した。正味収入保険料もそれぞれ値上げなどで増えた。金融庁の方針で進めている政策保有株の売却や円安効果も大きかった。

 東京海上ホールディングスの純利益は前年同期比73.0%増の8952億円。2025年3月期の通期見通しも上方修正。純利益は従来予想の8800億円から1兆円に増える見通し。実現すれば、初の1兆円台で過去最高となる。

 三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険を傘下に持つMS&ADインシュアランスグループホールディングスの純利益は同2.2倍の6260億円だった。SOMPOホールディングスの純利益は同18.2%増の3818億円だった。

 各社とも国内事業の主力の自動車保険は、物価高の影響で保険金の支払い額が増えている。一方、今期は国内の災害が少なく火災保険の支払いは減った。