パナソニックオートモーティブシステムズ(PAS、永易正吏社長、横浜市都筑区)は、幕張メッセ(千葉市美浜区)で1月10日開幕した「東京オートサロン2025」で、没入感の高い大画面や高性能音響などを備えた「WELL Cabin(ウェルキャビン)」の新タイプや、移動しやすくどこでも設置できるマルチパーパス(多目的)ルームなどを披露した。
ウェルキャビンは観光やスポーツ観戦、快適な第2オフィスとしての活用などを見込んでおり、企業やインバウンド(訪日外国人観光客)などのニーズがあるとみている。また、多目的ルームは美容サービスなどを訪問型で手掛けるための拠点にもできるとしている。
永易社長は取材で、こうしたクルマを生かして交通や観光、サービス事業者らと連携する方針を示した。従来は自動車メーカー向け車載機器が製品の大半を占めてきたが、それ以外の「コト売り」ビジネスも広げ、「移ごこち」を提案する方針だ。
「昨年の出展では、交通事業者や旅行事業者などから多数の引き合いを頂いた。今回もぜひパートナーを探り、『to C』段階を視野に入れた『B to B』を強化したい」(永易社長)という。自動車メーカーとも設計段階から連携して開発を進めていく。