日産自動車は8日、電気自動車(EV)「アリア」のエントリーグレード「B6」(前輪駆動)の受注を再開し、予定していた残りの3グレードについても同日から発売すると発表した。車両の供給に目途がついたためとしている。発売に合わせて新たに最上級グレードを追加設定する。高性能モデル「ニスモ」も6月に発売する予定。販売目標は非開示としている。

 アリアは、2022年5月にエントリーグレードのB6(前輪駆動)を発売したが、半導体不足で思うように生産できず、22年夏から受注を停止していた。半導体の需給が改善し、これまでの受注分の納車も進んだことから受注を再開する。同社によると受注残は100台程度にまで減ったという。

 B6(前輪駆動)の受注再開だけでなく、B6のeフォース(四輪駆動)、B6より電池容量が大きいB9の前輪駆動と四輪駆動モデルの3グレードも同時に発売する。最上級グレードとして「B9eフォースプレミア」を新たに設ける。「プロパイロット2.0」や本革シートなどを標準装備した。

 価格は、通常モデルが659万100~860万3100円(消費税込み)。ニスモが842万9300~944万1300円(同)。販売中のB6(前輪駆動)は原材料費の高騰や法規対応コストを踏まえ、改良前と比較して約2割高い659万100円(同)とした。