一般車両との譲り合いも可能(写真奥が「サイコマ」)
ホンダは1日、一般客を対象にした自動走行技術の実証を2月13日から茨城県常総市で始めると発表した。複合施設「アグリサイエンスバレー常総」敷地内の公開空地で一般客を乗せ、自動運転車両を走らせる。当初は、運営スタッフが運転席に乗車し、レベル2(高度な運転支援)の状態で走行するが、25年内に同乗運転者がいない自動走行へ移行させる方針だ。
一般の歩行者や自転車も行き交う約850㍍の区間で低速自動運転モビリティ「サイコマ」を走らせる。6個のカメラで周辺環境を360度検知し、ホンダが「CI」と呼ぶ人工知能技術で歩行者や自転車の動きを予測しながら発進・停止や加減速を繰り返す。走行範囲内には交差点もあり、一般車両との譲り合いもシステムが担う。
2023年10月からホンダの開発チームが現地で走行試験を行っており、2月13日から一般客にも乗車してもらう。利用者の意見を制御やユーザーインターフェイスなどの改善に役立てていく。
24年中には遠隔監視システムを確立し、その後、関係省庁と無人自動走行の認可に向けた手続きを進める。25年には運営スタッフが乗車することなく、一般客向けにシステム主体の「レベル4」(特定条件下における完全自動運転)の自動運転サービスを提供できるようにする。