日本自動車輸入組合(JAIA、上野金太郎理事長)が11日発表した外国メーカー車新規登録台数によると、2023年の輸入電気自動車(EV)の販売台数が初めて年間2万台を超えたことが分かった。前年比59.6%増の2万2890台で、前年超えは5年連続。18年までの1千台未満の水準から大幅に実績を伸ばした。外国メーカー車全体に占めるEVシェアも同3.3㌽増の9.2%となり、過去最高となった。ユーザーの環境志向が高まる中、インポーター各社がEVの品ぞろえを増やしたことが追い風となった。
外国メーカー車全体の販売台数は同2.5%増の24万8329台で、2年ぶりに前年を上回った。完成車生産や海上輸送が安定したことで、輸入車の供給制約が緩和したことが大きかった。ただ、新型コロナウイルス感染症の影響がなかった19年(29万9439台)に比べると、約17%減にとどまる。23年の登録車販売台数に占める外国メーカー車のシェアも、同1.3㌽減の8.2%であり、コロナ禍前の水準回復にはもう少し時間がかかりそうだ。
価格帯別では400万円以上1千万円未満が同10.2%増の14万1783台で、3年連続の前年超え。1千万円以上も同20.4%増の3万7429台で8年連続のプラスとなり、高価格帯のモデルの人気が目立った。一方、400万円未満は同20.1%減の5万5765台となり、10年連続で前年を割り込んだ。
乗用車のブランド別ではメルセデス・ベンツが9年連続でトップを維持した。モデル別ではBMWミニの「ミニ」が8年連続で首位を守った。
日本メーカー車を含む輸入車全体は、同0.5%増の31万1367台で2年ぶりのプラス。ただ、日本メーカー車は同6.7%減の6万3038台となり、2年連続でマイナスとなった。
23年12月の外国メーカー車新規登録台数は、前年同月比1.6%増の2万6991台で、3カ月ぶりに上振れした。