燃料ポンプのリコール内容説明図(ホンダN-BOX)

デンソーは12月13日、リコールが相次いでいる同社製の燃料ポンプを搭載した車両で死亡事故が発生したことを受け「被害者の方およびご遺族に深い哀悼の意を表します」とコメントした。今後も継続して自動車メーカーと連携し、リコール対応を迅速に進めていくという。

死亡事故は7月に鳥取市内のトンネル内で発生した。デンソー製の燃料ポンプが不具合を起こしエンジンが停止、後続車両に追突され後部座席に乗車していた男性が死亡、同乗していた2人もけがをしたという。事故にあったホンダの軽乗用車は当時リコールの対象になっていなかったが、事故後にホンダが当該車両のリコールを届け出た。

デンソー製燃料ポンプで不具合が判明し、リコールを届け出た対象車両は国内で382万台にのぼる。同社によると不具合の原因は、構成部品の1つであるインペラ(羽根車)で樹脂密度の低いものが燃料によって変形し、作動不良に繋がる問題が発生しているためだという。

デンソーは「燃料ポンプの製造から車両に組み付けするまでの期間やその環境の影響、市場不具合の状況などの調査結果も確認しながら、自動車メーカーと連携して対応を進める」としている。

また、ホンダは「亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。燃料ポンプの不具合が当該事故の停車原因になったのは事実です。一刻も早く対象の部品を全数回収してまいります」とコメントした。