ホンダは11月29日、二輪の電動化に2030年までに累計5千億円を投じると発表した。30年までに30機種を投入するとともに、電動二輪車の専用工場も新設する。一方、プラットフォームや部品の共通化などでコストを現在の半分に抑え、30年には電動二輪車の売上高営業利益率を5%以上に引き上げる。30年に350万台としていた電動二輪車の年間販売台数も50万台増の400万台に修正し、スケールメリットを生かす。

22年9月に発表した二輪車の電動化戦略をアップデートした。電動二輪の普及を推進する地域や国の増加を背景に、台数目標の修正をはじめ、電動化のペースを加速する方針を示した。

21年から25年までの5年間で1千億円、26年~30年の5年間で4千億円と電動化に投資する。27年以降に立ち上げる専用工場では組み立てライン長を40%短縮するなどし、高効率な生産体制を目指す。

また、現状は内燃機関モデルと比べて割高な電動二輪車だが、部品共通化のほか、25年にはコストの安いリン酸鉄リチウムイオン電池を採用するなどコストダウンを図る。一方、将来的には全固体電池を採用し、高性能化も進める。