アジア太平洋地域「ELECTRONIC CITRUS(エレクトロニックシトラス)」
米州「ZENOMENON(ゼノメノン)」
EMEA(欧州、中東、アフリカ)「PREDICTOR(プレディクター)」
カラーパネルを使って説明する松原アジアパシフィックチーフカラーデザイナー
AIからヒントを得た「レイタント・ディフュージョン」

 独BASFは28日、2023~24年の車のカラートレンド予測を発表した。自動車業界は一歩ずつ進化していることから、テーマを「ON VOLUDE(漸進)」に設定。日本を含むアジア・太平洋地域については、ライトグリーンの「エレクトロニックシトラス」をキーカラーに挙げた。また、カラーのデザインに人工知能(AI)を初めて活用した色を披露した。

 今回のテーマの特徴は中間色のパステルカラーやレイヤーの追加、ザラザラ感など触感の要素を含むカラーとなっている。BASFジャパン(石田博基社長、東京都中央区)の松原千春コーティングス・カラーアンドデザイン・アジアパシフィックチーフカラーデザイナーは、「伝統的な色は身をひそめ、今まで見られなかったトレンドが始まる」と述べた。

 キーカラーのエレクトロニックシトラスは「典型的なパステルカラーを一番反映した」(松原チーフカラーデザイナー)。コンピューターゲームなどにパステル調の淡い色が使われており、若い人にはなじみがあると説明した。

 AIを活用した色は黒に近い「レイタント・ディフュージョン」。ドイツのチームがAIから色のヒントを得て、そこにさまざまな解釈を加えて制作したという。