日本精工は、独ティッセンクルップとステアリング事業の合弁会社設立に向けた協議を中止するとともに、子会社NSKステアリング&コントロール(NS&C、東京都品川区)の株式50.1%を投資会社のジャパン・インダストリアル・ソリューションズ(JIS)に譲渡する契約を結んだ。JISは200億円を出資する。

 日本精工とティッセンクルップは22年5月から合弁会社の設立に向け協議入りした。ステアリング部品の世界シェアは両社合わせて約15%になるが、半導体不足による車両減産影響やインフレ懸念などが浮上。市井明俊社長は「(ステアリング事業の)環境が定まらない中で、双方が一度ここは白紙に戻して新たな形でやっていこうとなった」と説明した。