国土交通省は、2022年度のリコール(回収・無償修理)届出台数が前年度比9.2%増の464万9433台だったと発表した。総届出件数は同3.8%増の383件だった。ともに前年度実績を3年ぶりに上回った。

 国産車の総届出件数は166件(前年度比29件減)だった。複数の自動車メーカーで完成検査問題が発覚した18年度(230件)から4年連続で減少した。一方、総対象台数402万4610台は前年度より約6万6千台増えたものの、過去10年間で2番目に少ない水準だった。

 輸入車の総届出件数は217件(同43件増)。近年、増加傾向にあったが、1969年度の統計開始以来、200件を超えたのは初めて。各ブランドで取り扱い車種が増えたことや、販売台数が増えたことが要因とみられる。総対象台数は前年度より32万5362台増えた。

 対象台数が最も多かったのは、スズキが2023年3月31日に届け出た「エブリイ」とOEM(相手先ブランドによる生産)供給車を含めた計5車種の36万145台だった。続いて、ダイハツ工業が同年1月19日に届け出た「タフト」など計8車種の33万9883台、日産自動車が同年1月27日に届け出た「セレナ」など計3車種の27万7462台だった。