日本水素ステーションネットワーク(JHyM、東京都千代田区)は24日、4月1日付でトヨタ自動車の吉田耕平氏(47)が社長に就任すると発表した。菅原英喜社長(61)は退任する。2023年度から事業計画の第2期に移行することに合わせ、体制を一新する。

 吉田氏は2000年にトヨタ自動車に入社。エンジンやパワートレインの開発に携わった後、22年9月から東富士研究所で水素基盤開発部部長を務めている。社長就任にあたり「燃料電池車の普及に向けた水素ステーション(ST)の整備促進、利便性向上、水素需要の拡大に向け実践的な役割を果たしていく」とのコメントを発表した。

 JHyMは、自動車メーカーやエネルギー会社など11社(現在は33社)が参画し、2018年2月に発足した。事業期間は10年間で、前半に当たる第1期が22年度末に終了する。第1期は燃料電池車(FCV)のうち乗用車の需要拡大を念頭に71基の水素STを新設し、未整備県は22から10にまで縮小した。

 23年度からの第2期では、FCトラックが実証実験を経て円滑に市場導入できるようインフラ面から支える施策を検討する。水素STは50基の新設を目指す。

 よしだ・こうへい 1998年3月九州大学工学部卒、2000年3月同大学院工学研究科修了、同年4月トヨタ自動車入社。東富士研究所第3エンジン技術部、エンジン制御システム開発部、第3電動パワトレシステム開発部を経て、19年東富士研究所FC基盤開発部長、トヨタ・モビリティ基金プログラムダイレクター兼任、21年FC製品開発部長、22年東富士研究所水素基盤開発部長。1975年4月25日生まれ、47歳。福岡県出身。