第1弾のサービスは次世代コックピットシステム向け

 パナソニックオートモーティブシステムズ(PAS、永易正吏社長、横浜市都筑区)は16日、コネクテッドカー向けのサイバーセキュリティー技術とサービスの新ブランド「ベルセウス」を立ち上げ、グローバル展開を始めると発表した。第1弾として次世代コックピットシステム向けの仮想化セキュリティーソリューションを開発し、同社が手がける次世代コックピットシステムに適用する。

 PASが開発したのは、次世代コックピットシステム向けの「ベルセウス・フォー・バーチャリゼーション・テクステンションズ」。インフォテインメントシステムやメーター類などを1つの電子制御ユニット(ECU)で実行するソフトウエア技術「仮想化プラットフォーム」によって制御されるネットワークや通信データなどを監視する。安全性、堅牢性、拡張性を備えたセキュリティーソリューションで、サイバー攻撃による不正な攻撃データを検知・遮断し、次世代コックピットシステムをサイバーリスクから守る。

 次世代コックピットシステムを構成するインフォテインメントシステムやメーターは、仮想化プラットフォーム上で動作している。通信指令やネットワークなども仮想化されており、サイバー攻撃によってこれらが悪用される危険性が指摘されている。

 ベルセウス・フォー・バーチャリゼーション・テクステンションズは、仮想化プラットフォームにセキュリティー機能を追加するソフトウエアとして組み込まれる。

 PASは今後、ベルセウスをシリーズ展開する計画で、「自動車業界の課題であるセキュリティー対策の一翼を担うソリューションになる」(水山正重副社長執行役員CTO)としている。