日本自動車殿堂(会長=藤本隆宏東京大学名誉教授)は8日、今年の殿堂者(殿堂入り)を発表した。パリ・ダカール・ラリーやWRC(世界ラリー選手権)で日本人として初めて総合優勝した篠塚建次郎氏のほか、国産初の蒸気自動車を開発した山羽虎夫氏、トヨタ自動車の量産体制の礎を築いた中村健也氏、日本初の御料車を開発した日産自動車の増田忠氏を選出した。日本自動車殿堂カーオブザイヤーには日産「サクラ」、三菱「eKクロスEV」を選んだ。

 このほか「歴史遺産車」として、日本初の前輪駆動小型乗用車「筑波号」(1934年)、モータースポーツでも活躍した日産「フェアレディZ」(69年)とダットサン「240Z」(70年)、独特なデザインで新しいジャンルを開拓したスズキ「GSX1100Sカタナ」(81年)と「GSX750S」(82年)、世界初の量産ハイブリッド車であるトヨタ「プリウス」(97年)が選ばれた。イヤー賞にはサクラ/eKクロスEVのほか、インポートカーオブザイヤーにメルセデス・ベンツ「EQS」、カーデザインオブザイヤーにトヨタ「クラウン(クロスオーバー)」、カーテクノロジーオブザイヤーにマツダが「CX―60」に搭載した「ドライバーサポートと緊急時対応の技術」が選ばれた。